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痛みを起こす物質たち!

日常生活の中で、画びょうを踏んだり、ナイフで指を切ったりと、痛みを感じる機会は多いでしょう。しかし、画びょうやナイフが直接受容体や神経を刺激して、痛みを起こしているわけではありません。

画びょうやナイフが皮膚などの組織を傷つけると、そこから痛みを起こしたり、痛みを感じやすくする物質が産生され、受容体と結合することで痛みを起こします。

実際に組織が損傷するとき、損傷部分の細胞内からは種々の物質、すなわちカリウムイオン・水素イオン・ATPなどが流出し、受容体た結合することで侵害受容器を興奮させ、痛みを起こします。

また、組織が損傷したことに伴い、血中のキニノーゲンを元にブラジキニンを作り出したり、血小板や肥満細胞からセロトニンやヒスタミンが放出されることで痛みを起こします。


これらはすべて発痛物質と呼ばれ、物質単独で受容体を興奮させ、痛みを起こします。一方、単独で痛みは起こさなくても、少量の発痛物質のみで痛みを感じるように受容体に働きかける物質もあります。

プロスタグランジンがその代表で、細胞膜の成分であるリン脂質からアラキドン酸を介して産生されます。これらは発痛増強物質と呼ばれ、他に白血球やマクロファージから放出されるサイトカイン、一次求心性神経から放出されるサブスタンスPやCGRPなど様々なものがあります。

このように組織が壊れることで様々な物質が産生され、痛みがおこります。

組織が壊れると受容体を直接刺激する発痛物質が産生される
組織が壊れると発痛増強物質が産生される
発痛物質、発痛増強物質の相互作用で受容体は興奮している






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