痛みを刺激の種類で分類
痛みを起こす刺激には様々なものがあります。一番代表的な痛みは、画鋲を踏んだり、指を切ったりした時の痛みで、機械刺激に伴う痛みと呼びます。この痛みは、組織が損傷することにより誘発される発痛物質や組織を修復するときに誘発される修復物質などが痛みの原因と考えられています。
また、圧迫されたり、引っ張られることによって感じる痛み、さらにはピンセットでつまむような痛みなど、組織が障害されなくても侵害受容器が直接刺激されることにより起こる痛みも含まれます。
一方、熱刺激は43度を超えると、冷刺激は15度を下回ると痛みを感じると言われています。熱刺激に関しては熱関連受容体であるTRPV1、TRPV2が、冷刺激に関してはTRV1がそれぞれ刺激を受容しているといわれています。
また極端な高熱や低温の場合は、火傷等による組織損傷を伴うことから、炎症物質により侵害受容器が刺激され痛みを起こすこともあります。さらに辛い物を食べたときに舌が痛いと感じることがありますが、これは化学物質に伴う痛みと考えられています。
唐辛子の成分であるカプサイシンに反応するTRPV1受容体がその代表です。また、熱刺激と同様、化学物質により組織が障害されれば侵害受容器が興奮し、痛みを起こすこともあります。
このように痛みを起こす刺激には様々なものがありますが、それぞれの刺激に反応する受容体が侵害受容器上に存在するからであり、痛みの種類は受容体の種類に依存しているとも言えます。
・痛み刺激には機械刺激、熱刺激、冷刺激、化学刺激などがある
・それぞれの刺激には、それに対応している受容体が存在している
・どの刺激に反応するかは受容体の有無に関わっている
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